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2011年06月05日

琉球新報 読書エッセイ『晴読雨読』

本日の琉球新報、読書エッセー「晴読雨読」にshima.の原稿が掲載されています。
文字数超過のため入りきれなかった部分を・・・・・ナント、BLOGでは完全版にて掲載。。。

では。



おいしい理由 セコムの食推進室

私自身、ブランジェリー(パン屋)をしています。
もちろん、作ることも食べることも好きだし、食材関係の本もよく読みます。

この本はストレートなタイトルと表紙に一目惚れ、真っ白な表紙にフォーク
真っ赤な文字でおいしい理由と舌をペロッとだしたにっこりロゴ。

でも・・・本を読み始めようとする私は病院のベッドの上。
今、読むべきかどうかを悩んだ、それは私自身が1週間の絶飲食だったからです・・・。

かれこれ、私も食の道に進んで20年になりますが
最初から、安心・安全な食というものを考えて、食べたり、ものづくりをしていたわけではありません。

私自身が病気で入院をしたのをきっかけに食をもう1度見直し始めました。
入院して、健康の大切さ、食の大切さを実感しました。
飽食の日本、私自身も食べものに不自由なく暮らして来ました。

だからこそ、食べられないことがどんなに苦痛かを病気になって知った。
1週間後、白湯から始まり、5日目にご飯を食べた時のおいしさは言葉で表現できない感動があった。
本当に食べたいものが食べられるのは幸せなことですよ。
皆さんも今一度考えてみてください、生きるということは食べることです。

食が身体をつくってくれているから、からだに良いものを食べたほうがいいに決まっているし
からだが良くなるものを食べたほうが良い、何を選びどれだけ食べるかはどう生きたいかになると思う。
私達の身近にも手間と時間をかけて作った良い食材があります。
手を加えずともおいしい食材を食べると自然の味に勝るものはないと感じます。

わたしの店でも市場には流通していない、美空というトマトや
めずらしい鶏の自然卵を使用したパンがあります。
スライスした美空トマトをのせただけなのにトマトソースのような濃厚な味が広がります。
自然卵のカスタードクリームは食べてる餌が自然なものなので濃厚で臭みがない。
それは作っている生産者が高い志をもって、努力をし、誠意をもって
嘘のないもの作りをしているからこそのおいしさである。

子は親の鏡ということわざがありますが商品もまた、子供同様に生産者の鏡と言えます。
わが子と同じように愛情を注ぎ作りあげた商品には想いや優しさが感じられるものです。
こんな時代だからこそ、本物が求められているし、本物である必要がある。
美味しいものが生まれるためのファーストステップは生産者自身が心から
そのモノ作りに誇りをもって実践すること。そして、その次にそれを食べる側が
生産者や商品のことを理解して育てることではないかと思う。
それから、自然でおいしいものに安いものなんてのはないです。
そんなことばかりを求めていたら、嘘や騙しが生まれます。

これからは真面目に良いものを作っている生産者を消費者が応援していかなければいけないし
ブランドで買うよりも誰が作り、どのように育てたかで選ぶ時代。

だからこそ、安易に添加物に頼った食品を口にしてはいけないと思う。
私なら、自分の大切な人に料理を作るときや自分が育てた野菜をプレゼントするとき
わざわざ身体によくないと思っているものを作ったり、贈ったりはしません。
だからこそ食べ物の大切さと意味を知るのは大事なことです。

おいしいものとは人それぞれ違うと思います。ですが、重要なのがココ、美味しいものを作って
誰かに喜んでもらいたいという想いがカタチになったものが1番おいしいのです。

感想文みたいなものなので本文からも文章を引用しています。
琉球新報様、このようなお仕事をさせていただきまして、感謝しております。
スゴク、やりがいのある。良い経験をさせてもらいました。
本当にありがとうございます。

では。


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